楓の風の研修|1ヶ月フォローアップ

2026.03.24


― 不安の中にある「はじめの一歩」と、それぞれの気づき ―

3月17日、1ヶ月フォローアップ研修を実施しました。
今回は看護師2名、ケアマネジャー1名が参加し、入職してからの1ヶ月を振り返りました。

講義では、まず最初にSVより個人情報保護についてお伝えしました。たくさんのセンシティブな個人情報を扱う訪問看護、しかも移動が多い仕事でもあるため、個人情報を大切に扱うことを徹底しています。

さて、今回フォローアップの対象者は皆さん入職して1ヶ月程度。キャリアとしてはベテランの方も多いですが、楓の風についてはまだ分からないことも多く、不安と手探りの中にいる時期です。
その一方で、現場に出たからこそ見えてくることや、少しずつ芽生える実感もあります。

今回の研修では、そんな「はじめの一歩」のリアルな声が共有されました。


一人で訪問するからこそ見えてくること

男性看護師のTさんからは、訪問に出始めたことで感じた変化が語られました。

先輩との同行と、一人で訪問した時の違いを感じた。

一人で訪問した時、家族の方が細かく背景を話してくださった。

同行では見えなかった関係性が、
一人で訪問することで少しずつ開かれていく。

在宅ならではの関わりの深さを感じる場面です。

一方で、

まだ一人で訪問できるのは8人ほど。
まだ訪問できていない利用者もいる。

という現実もありました。

できることと、まだこれからのこと。
その両方を受け止めながら進んでいる様子が伝わってきます。逆に言えば、最初から訪問を詰め込むことはしないのも、楓の風のスタイルです。


「これから始まる」に向き合う時期

1ヶ月のタイミングで出てくるテーマの一つが、オンコールです。

そろそろオンコール当番が始まる。
いつから始めようか所長と相談している。

新しい役割に対する不安と、
それを一人で抱えず相談できている安心感。

また、

家族全員がインフルエンザになり休みをもらえたことが助かった。

という声もありました。

仕事だけでなく生活も含めて、
無理なく続けられる環境があることも、現場で働く上ではとても重要です。


在宅で出会う「看護観の変化」

訪問看護初挑戦のMさんからは、とても印象的な言葉がありました。

自分が抱いていた看護の概念が壊された感じがします。

病院では無理やり薬を飲ませることに違和感があったが、それが看護だと思っていた。

在宅ではこんなに利用者の希望に沿っていいんだという安心感がある。

寄り添う看護ができそうだと感じ、気持ちが軽くなった。

この変化はとても大きいものです。

在宅では、
「正しさ」だけでなく、
その人がどう生きたいかが中心になります。

利用者一人ひとりの個性がすごい。圧倒されるが面白いと感じている。

という言葉にも、
在宅ならではの魅力が表れています。


先輩の関わりから学ぶこと

現場の学びについても共有されました。

先輩が世間話をしながら自然に情報を引き出しているのがすごい。

マニュアルでは学べない部分。
何気ない会話の中にあるアセスメント。

こうした現場の関わりを見て学べる環境も、訪問看護の特徴の一つです。


ケアマネジャーの視点から見えたこと

ベテラン主任ケアマネジャーのFさんからは、また違った視点が共有されました。

訪問看護と一緒に仕事をするのは初めて。

紹介されてくる利用者は、若い末期がんの方など、ハードルが高いケースが多い。

その中で、

スタッフの精神的な負担をどうフォローしているのか関心がある。

という問いが出ました。

訪問看護の現場は、
身体的なケアだけでなく、精神的な負担も伴います。

だからこそ、

  • チームで支えること
  • 相談できる関係があること
  • 振り返る機会があること

が重要になります。

こうしたフォローアップ研修も、その一つです。


1ヶ月目は「できるかどうか」ではなく「感じること」が大切な時期

今回の研修では、

  • 一人で訪問する中での気づき
  • 在宅ならではの看護観の変化
  • できること・できないことの整理
  • これから始まる役割への不安と期待

が共有されました。

1ヶ月目は、まだ「できる」ことを求める段階ではありません。

むしろ、

  • 違和感に気づくこと
  • 面白さを感じること
  • 不安を言葉にできること

その一つひとつが、次の成長につながっていきます。


一人ではなく、チームで育っていく

楓の風では、

同期との共有や振り返りを通して、変化の多い1年間を乗り越えていく

ことを大切にしています。

今回のように、
それぞれの経験を持ち寄り、言葉にすることで、

「自分だけではない」
「少しずつ進めばいい」

と思える時間になります。