― 在宅で働く「役割」と「自分らしさ」を見つめ直す時間 ―
2か月フォローアップ研修を本部にて実施しました。
今回のテーマは、
- 個人情報の適切な管理について
- あるべきKPIの姿
- 2か月の振り返り
- ストレスマネジメント
- オンコール負担とオンオフの切り替え
この時期は、新しい環境に慣れ始める一方で、
ストレスがピークになりやすいタイミングでもあります。
オンコール当番も始まり、
責任の重みを実感し始める頃です。
「受け持ちNsとして、どうにかしなければ」という焦り
あるスタッフから、こんな振り返りがありました。
受け持ちの利用者4名を担当することになった。私は受持ちNsとして利用者を良くしなければ、どうにかしなければと焦っていた。
独居で高血圧・不整脈がありながら、
循環器の内服がきちんと飲めない利用者様。
夕分の降圧剤が抜けやすい。本人は「忘れちゃうんだよね」と。
病院での経験があるからこそ、
処方されている内容はすべてきちんと服用してもらわないといけない
そう考えてしまう。
しかし、先輩看護師からこんな言葉がありました。
「もともとそういう傾向のある方だし、内服のことを深堀するのは信頼関係を築いてからでよいのでは。
今までは受診も不規則だったのが、最近は毎月通院ができている。自分の困りごとを看護師に伝えてくれる関係性も育ってきたから」
その言葉を聞いたとき、
私はプレッシャーから解放された。
と話してくれました。
在宅では「正確さ」だけが役割ではない
病院にいたころは、薬を正確に服用させるのが役割だった。
在宅では無理に薬を飲んでくださいという関り以外にもいろいろなことがありそう。
在宅での関わりは、
「正しいことを徹底する」だけではありません。
その人が本当に困っていることは何だろう?
この利用者様は、
毎朝、喫茶店にコーヒーを飲みに行くのが楽しみだと話している。
生活の中にある楽しみや価値を守ることも、
在宅看護の大切な役割です。
看取りを通して見えた「自分がやりたかったこと」
ちょうどその頃、
気持ちが沈んでいたときの出来事がありました。
先輩Nsの代わりに緊急訪問した利用者様が、
訪問中にご自宅で亡くなりました。
ご自宅での看取りに立ち会えた。
パニックになりやすい息子さんがお家で父親を看取ることが出来た。
エンゼルケアや洋服選びを息子さんと一緒に行った。
そして、こう振り返りました。
私がやりたかったことは、こういうことだったのだと実感した。
「治す」だけではなく、
その人らしい最期を支える。
在宅だからこそできる関わりが、
改めて胸に残った瞬間でした。
家庭との両立というリアル
今回の研修では、
仕事と家庭のバランスについても共有しました。
非常勤として、1日3件程度の訪問。
当初想像していたよりも、家庭との両立は出来ている。
働く母の顔を子供達に見せられている。
最近、子供がインフルエンザになった際には、
夫も仕事を休んで交替でみてくれた。
在宅という働き方は、
負担がゼロではありません。
それでも、
- 家庭と調整しながら働けること
- 自分の役割を持ち続けられること
は、大きな意味を持っています。
2か月フォローアップ研修の意義
今回の研修では、
- 責任を背負い込みすぎていないか
- オンコールへの思いはどうか
- オンとオフは切り替えられているか
を確認しながら、
在宅での役割を、自分の言葉で整理する時間となりました。
在宅では、
- 完璧にコントロールすることよりも
- 関係を築くこと
- 生活を支えること
- 家族とともに歩むこと
が大切になります。
2か月という節目で、
その視点に立ち返ることができたことは、
とても意味のある時間でした。
