「一人で行けるだろうか」という不安
訪問看護が初めてのスタッフにとって、
「一人で訪問に行くようになる」というタイミングは、大きな節目です。
技術や知識だけでなく、
- 自分は看護師として役割を果たせているのだろうか
- この先も続けていけるのだろうか
そんな不安が、ふとした瞬間に心に浮かびます。
今回のフォローアップ研修は、
まさにその時期のスタッフを対象に行いました。
参加したスタッフの声
研修後、あるスタッフからこんな言葉がありました。
一人で訪問に行くようになって、自分は看護師として役目を果たせるのだろうか、この先も続けられるだろうかと悩んでいた。
先輩Nsから、看護師が在宅療養のすべてを担うわけではないこと、本人が抱える問題をすべて解決しようと考えたら苦しくなってしまうこと、必要な時にそばにいて家族を支えることも大切な看護師の役割であると教わった。
さらに利用者の笑顔に救われ励まされた。今は肩の力が抜けて、ここで続けていけそうと思う。
この言葉は、
フォローアップ研修で大切にしている考え方そのものだと感じています。
フォローアップ研修で大切にしていること
今回の研修では、知識や技術を一方的に伝えるのではなく、
「一人で抱え込まないこと」
「チームで考えること」
を体感的に学ぶ時間を設けました。
その一つが、コンセンサスゲームです。

コンセンサスゲームから学ぶ「一人ではない判断」
研修では、
砂漠に不時着した状況を想定し、
限られた物資をどう使うかを考えるコンセンサスゲームを行いました。
まずは個人で考え、
次にグループで話し合い、
全員の合意(コンセンサス)で結論を出す。
ここで体験するのは、
一人で考えた答えよりも、
チームで話し合った結論のほうが、
より良い判断に近づくことがあるということ。
在宅の現場でも、
看護師一人で判断を抱え込むのではなく、
チームで考え、支え合うことの大切さにつながる学びです。
「報・連・相」は安心して働くための土台
研修では、あらためて報・連・相についても確認しました。
不安なことを、不安なままにしない。
小さな違和感のうちに共有する。
自分だけで答えを出そうとしない。
訪問看護は一人で現場に出る仕事ですが、
決して一人で働く仕事ではありません。
声を上げること、相談することは、
未熟さではなく、利用者さまを守るための大切な行動です。
「すべてを背負わなくていい」というメッセージ
研修や日々の関わりの中で、
先輩看護師から伝えられているのは、こんな姿勢です。
看護師が在宅療養のすべてを担うわけではない。
すべての問題を解決しようとしなくていい。
必要な時にそばにいることも、立派な看護である。
この言葉に触れたことで、
先ほどのスタッフも「肩の力が抜けた」と話してくれました。
フォローアップ研修は「立ち止まっていい場所」
フォローアップ研修は、
- 不安を言葉にしていい
- 迷いを共有していい
- 自分だけではないと確認できる
そんな立ち止まっていい時間でもあります。
「ここで続けていけそう」
そう思える瞬間を、少しずつ積み重ねていくこと。
それが、私たちが考えるフォローアップの役割です。
楓の風が目指している育成のかたち
楓の風では、
- 新人研修
- フォローアップ研修
- 日々の声かけ・相談
を通して、
一人で抱え込まない文化を大切にしています。
今回のスタッフの声は、
これから訪問看護に挑戦する方、
今まさに不安を感じている方にとって、
きっと小さな安心につながるはずです。
