楓の風が「在宅療養支援」という言葉を選んだ理由 – 楓の風在宅療養支援株式会社

楓の風が「在宅療養支援」という言葉を選んだ理由

2026.01.05

訪問看護の会社はたくさんあります。
その中で、私たちはあえて、

事業所名に「訪問看護ステーション」ではなく「在宅療養支援」という言葉を使っています。

この言葉には、楓の風がどこから始まり、
何を大切にしながら広がってきたのかが、すべて詰まっています。

出発点は、在宅ホスピスの現場 ー

楓の風の原点には、
がん末期の方や、医療的な支援が欠かせない方と向き合う
在宅ホスピスの現場があります。

そこで私たちが何度も突きつけられたのは、
「医療を提供すること」と
「その人の人生を支えること」は、決して同じではない、という現実でした。

  • 痛みを取ることはできても、不安は消えない
  • 医学的には正しくても、本人の望みとは限らない
  • 家族の思いと、本人の意思が食い違うこともある

在宅は、きれいごとでは成り立ちません。
正解のない選択を、何度も何度も一緒に考え続ける必要があります。

在宅ホスピスは、「特別な看護」ではなく、
人の生き方そのものに向き合う看護だと、私たちは学びました。

「在宅ホスピス」だけでは、足りない。

在宅ホスピスの経験を重ねる中で、
ある違和感も生まれてきました。

それは、
「終末期の人だけが、人生に向き合っているわけではない」ということです。

  • 慢性疾患と付き合いながら暮らす方
  • 障がいを抱えながら生活している方
  • 精神的な不調を抱え、地域で生きている方

人生に向き合う場面は、
必ずしも“人生の最期”だけにあるわけではありません。

老いても、障がいを抱えても、末期でも。
最期まで自分の場所で、自分の人生を生きる。

この考え方は、
在宅ホスピスから生まれましたが、
在宅療養すべてに通じるものだと、私たちは考えるようになりました。

「在宅療養支援」という言葉に込めたもの

楓の風が向き合っているのは、
医療行為そのものではありません。

その人が

  • 何を大切にしてきたのか
  • これからどう生きたいのか
  • 何を守りたいのか

そうした価値観や意思に伴走することです。

一回の訪問時間は決して長くありません。
それでも、目の前の利用者さんと一対一で向き合い、
小さな変化や言葉にならない思いに気づく。

その積み重ねこそが、
「在宅療養支援」だと考えています。

だから楓の風では、

  • 一人で抱え込ませない
  • 判断の背景を共有する
  • 迷いや葛藤を否定しない

そうした文化を、経営として意図的につくってきました

在宅ホスピスの現場で学んだ
「人は一人では支えきれない」という事実が、
今の組織づくりの基礎になっています。

楓の風は、
在宅ホスピスの会社でも、
単なる訪問看護の会社でもありません。

在宅ホスピスを起点に、
あらゆる在宅療養の場面で
「その人らしく生きる時間」を支える会社
でありたいと考えています。

このブログでは、現場の話を中心に、訪問看護のリアルな実体験や、「楓の風らしい看護」の提供事例などを更新してきます。